真面目な子ども

小テストを頻繁に課すことで、塾は子どもの勉強に対する意欲を持続させます。そのシステムは各塾の間で共有され、全国的に採用されています。トップレベルの子どもたちには難易度の高いテストが用意されますし、逆に伸び悩んでいる子どもたちには相応のテストが課されます。最近はその難易度の格差がさらに広がっており、最高レベルの子どもたちは、これまで6年生が解いていた試験を、5年生の間に課されるようになっています。但し、その格差はあくまでも難易度に限られるものであり、試験の質自体は変わりません。最低ランクの試験であろうと、よく練られているのです。ですから、無理に難易度の高い試験を受けようとする必要性は全くありません。我が子に期待をかけている保護者の中には、不相応な課題を子どもに押し付けようとする人もいますが、そうした方針を是とする塾は選ぶべきではないでしょう。大事なのは、一人一人の子どもに合わせたカリキュラムを組むことです。評判の高い塾はそうしたノウハウを構築しており、子どもを焦らせるような真似はしません。

では伸び悩む子どもに対して、塾はどのような対策を施しているのでしょうか。一つは、スパイラル方式と呼ばれるものです。理解の乏しい単元について、何度も繰り返し学ばせるのです。そうすることで、学力は穴の無いものになり、また一つ合格に近付くわけです。最近はそれに加えて、復習に重きを置いている塾が増えています。授業中に前回学んだ単元について答えてもらうのです。そうすることで、理解はできても定着していない内容が暴き出されることになります。