公立に通う小学校生の中学受験率は上がっています。特に首都圏では倍率の高い私立学校が多く見られます。この小学生の中学受験率の増加については、考えられる理由が3つあります。
まず1つは、中学受験で入学しておけば後々就職に有利だと多くの親が考えているという点です。難関大学に多数の合格者を出している中高一貫校のイメージが強いのでしょう。そのような中学校は、私立中学のうちほんの数パーセントなのですが、私立校すべてが高学歴、好条件の就職に繋がると思う人が多く、受験者が増えているのです。
2つめは、私立中学の校風や伝統に惹かれて、というケースです。ミッション 系等、信仰に関わる校風の学校も多いのが特徴です。勉強面だけでなく躾もしてもらえるだろうと思って入学させる親もいます。また、独自の教育理念を掲げた中高一貫教育の私立もかなりあります。教育の色を自ら選んで受験する、という積極的な選択です。
3つめは、公立中学に行きたくない、または行かせたくないから私立や国立の中学を選ぶケースです。公教育への不安やそれによる学力低下を心配している人が増えているということです。
このように様々な理由で中学受験者数は増えています。参加するのは、試験のない公立の中学校ではなく、大変な思いをしてでもその学校に行きたいと志す、学力の高い小学生達です。教科書を勉強しただけでは、合格は厳しいでしょう。受験する学校のレベルにもよりますが、最難関とされる有名中学校の入試問題は、現役の名門大学の学生でも全問を解くのは難しいと言われています。比較的入試問題が易しいとされる中学校でも、算数なら仕事算、相当算、つるかめ算、旅人算、過不足算等がよく出題されます。
中学入試を受験するならば、学校とは違う進度で、難しい問題を解けるように勉強をしなくてはなりません。